2020/08/19
今回は、<屋根裏の調査で分かる不適合事例として>についてお話をします。
特に、構造的によく見る不適合事例を3つ紹介します。
最近のプレカット工法になる前の、
大工さん自身が構造材(丸太、梁、柱など)を
木材店の刻み場で刻んで建てた建物の屋根裏の不適合事例です。
上記の写真は、長さを切り間違えて刻んだ小屋束を、
そのまま上棟時に施工した不適合事例です。
小屋束を取り付けるホゾ穴が有っても、
小屋束を忘れている?不適合事例も有ります。
後からでも補強をしておけば良いのにと思います。
上記の写真は、梁の通りと母屋の通りがズレていた為に、
梁側のホゾを切ってカスガイ金物1本で固定している不適合事例です。
梁の通りと母屋の通りがズレているのは、かなり珍しいですね。
補強しておけば問題無いと思うのですがね。
上記の写真は、火打ち梁をボルトで留めていない不適合事例です。
その他にも、ここの場所での不適合事例としてよく見かけるのは、
ボルトを穴に差し掛けたままとか、
火打ち梁自体を取り付けていなかったとかが多く確認出来ます。
最近のプレカット工場で加工する構造材には無い不適合事象です。
昭和の終わり頃に完成した建物を購入される場合は、
この様な不適合事例が有りますので、
屋根裏に入っての住宅診断をお勧めします。
今回は、これで終わります。
※追伸として
「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。