Y&Y設計事務所
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不適合事例7 床下湿気として

今回は、<不適合事例7 床下湿気として>についてお話をします。

下記の写真は、築34年の軽量鉄骨系住宅の住宅診断にて確認された不適合事例です。

今迄で、この様に含水率の高い床下の住宅は初めてです。

一般的に床下の湿気が高くなる条件は、

床下換気口が物置などで塞がっていたり、

増築により、床下換気口が塞がれた場合、

外の地盤より床下の地盤が15センチ以上低かったりした場合は、

床下の湿気が高くなる傾向が有ります。

 

【床束の含水率が43.5%の不適合事象の写真】

 

【根絡み迄湿気ている写真】

 

 

しかし、

この建物は、床下が湿気る上記の条件には当てはまりませんでした。

最初は不思議に思っていましたが、

住宅診断の最初に実施していた外廻りの調査で、

何故か地盤一面が薄っすらと湿気ていて、基礎の立上りも湿気ている事を思い出し、

再度、外廻りの調査を実施して気が付きました。

結論として纏まったのは、

以前、住宅診断ではなく地盤陥没のクレームの調査をした家の近くだった事を思い出したのです。

その家の駐車場の土間(インターロッキング)の一部が陥没した事象でした。

その時の調査の結果内容が、

その地域の地下水位が、部分的に地上表面に近い事が原因だった事を思い出したのです。

これで、床下の湿気の原因が分かりスッキリしました。

住宅診断をする時は、建物の外廻りを必ず最初に調査しますが、

今迄は、不同沈下の可能性を確認する為に、法面が有る無しを確認していましたが、

これからは、床下の湿気の原因を確認する為に、海、河川などの水位も考慮するようにします。

今回の不適合事例からは、

今迄の床下湿気の原因項目に、「地下水位の高さ」を項目にプラスする事にしました。

今回は、これで終わります。

 

※追伸として

「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不適合事象が無い事で安心。

納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。