2020/09/11
今回は、<外壁通気工法として>についてお話をします。
外壁通気工法は、法律で規定されている工法では有りません。
しかし
今から新築住宅を考えている人は
必ず理解して欲しい大変重要な工法です。
何が大変重要なのか?
もし
外壁内に湿気が溜まる様な事になれば
壁内結露の問題、カビ発生の問題などが
住宅をいち早く劣化させる原因になるからです。
ゆえに
外壁通気工法(特に排出口の有無)が大変重要になります。
このブログを読んで頂き
少しでもお役に立てて頂ければと思い書きます。
下記の写真は、新築各工程検査の「外部防水下地検査」と「完成検査」の時に
同じ場所を撮った写真です。
そもそも
瑕疵保険法人の外壁通気工法に対する考え方は
瑕疵保険法人【A】では、防水施工要領の中で
「通気構法」として胴縁の配置方法が記載されています。
ここに書かれている主な内容は
水切りから流入した空気が上部に向かって流れる様に
サイディング下地の胴縁の配置が記載されているだけです。
かつ
外壁メーカーが指定する施工方法を
順守する様に書いているだけです。
この様な中途半端な記載だけなので
外壁通気工法の施工に関しての
検査もしなければ罰則も有りません。
で有れば、何故記載をしているのか?
施工要領に記載しなければ良いのではないかと
瑕疵保険法人に伝えた事が有ります。
小屋裏換気に関しては
フラット35で仕様が明記されており
設計検査時には
小屋裏換気の材料、計算書を記載しなければなりません。
何故、外壁通気工法は
小屋裏換気の様に計算書を添付する様に出来ないのだろうか?
計算書は無理としても、
せめて、通気の流入箇所及び通気の流出箇所だけでも
明記する事だけでも出来ないものだろうか?
と住宅診断士の一人として苛立っています。
一般のインスペクターは
あくまでも仕上がり具合の良し悪し程度しか見ないので
建築基準法違反とか、フラット35の規定を順守していないとかは
ノータッチ(これが普通)です。
それはそれとして、話を戻して
外壁通気の流入口は
基礎上の水切りから流入出来る部材で施工はしていますが
外壁通気の排出口を考えていない工務店が大変多いです。
以前のブログ(8/21)で「バルコニー手摺の外壁通気として」
にも記載しています。
今回の上記一枚目の写真で
妻側の外壁通気をどうするのか気になっていましたが
二枚目の写真の様に軒裏換気材は付いていませんでした。
現場監督に確認したところ
屋根裏に通気は行く様にしていますとの事だったので
棟部分の隙間程度の開口部から屋根裏に逃げる様にしたのだろうか?
と首を捻りながら
それ以上の追及はしませんでしたが
この事は、お客様に説明しました。
それでも
冬の時期、妻側外壁表面が結露していなければ良いけどな・・・・?
最後に
この様に、外壁通気工法の法的な規制は有りませんが
外壁通気工法に関しては
住宅を長持ちさせる為にチェックして行きます。
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
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お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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