2020/09/12
今回は、<不適合事例16 小屋裏換気として>についてお話をします。
今から中古住宅又は新築住宅を購入する事を考えている人は
小屋裏換気について気を付けて下さい。
何故、気を付けておかなければならないのか?
小屋裏換気が設置されていないか
又は施工不良になっている場合は
小屋裏(天井裏)に太陽による熱がこもり
夏の時期は、部屋内の温度が上がり
冬の時期は、天井裏(野地板)に結露する可能性が出て来ます。
上記写真の二枚目の写真は
有効ボードの軒天材により
外見上は軒裏の換気口が設置していますが
屋根裏に入って調査をしてみると
一枚目の写真の様に
軒裏部分を完全に断熱材で塞いで
外の空気が入らない状態です。
換気口の機能を成していません。
この写真の中古住宅は
他に妻側及び棟部分には、換気口は設置されておらず
軒裏からのみの小屋裏換気を計画している住宅です。
この場合、フラット35の工事仕様書では
天井面積の1/250の換気口面積が必要になっています。
この建物は、フラット35を使用して建てられた住宅です。
つまり
計算上では、天井面積の1/250の換気口面積は取れていたのでしょうが
しかし現状は
施工不良でフラット35の工事仕様書に適合していない建物です。
何故、この様な施工不良が見逃されるのでしょうか?
今現在でも
完了検査時には小屋裏に入っての
小屋裏換気の検査をしていません。
では
この施工不良を事前に発見するにはどうすれば良いでしょうか?
せめて
完成引渡し前に
住宅診断を実施していれば発見できた施工不良です。
この事からも
中古住宅であっても、新築住宅であっても
住宅診断をする事で、施工不良を事前に発見し
お客様の大切な財産を守る事になります。
是非とも
住宅を購入しようと考えられている人は
屋根裏に入っての調査が無い、天井点検口から見るだけの調査では
今回の不適合事象は発見されませんので
契約前に
屋根裏・床下に入っての調査が有る住宅診断を依頼して下さい。
ただし
建築基準法違反及びフラット35の工事仕様違反などの
検査迄を実施するインスペクターに依頼する事が必要です。
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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