2020/09/14
今回は、<妻側外壁通気として>についてお話をします。
注文住宅とか売建分譲住宅で
自分の住宅の工事途中を見に行かれる事が有ると思います。
その時に
今からお話する妻側外壁通気の事を
参考にして、実際の現場をチェックしてみて下さい。
上の写真は
新築住宅の住宅診断にて発見した外壁通気が施工されていない実例。
上の写真は
新築各工程検査の「外部防水下地検査」にての写真です。
手直し項目として
①透湿防水シートに穴が開いた状態になっているので
施工マニュアルに沿った透湿シートの貼り増し補修が必要。
②荒破風の下部分に透湿防水シートがキチンと入っていない箇所の
補修は大変困難を要します。
の2項目を上げました。
「軒ゼロ」タイプは
透湿防水シートの張り方に難が有りますので
②の様な手直し項目が出ます。
もし、自分の家が「軒ゼロ」タイプだった場合は
よくよく注意してチェックしてみて下さい!
上の写真は
軒側の写真ですが、台風養生の為にシートを張っている状態です。
軒裏関しては問題が有りませんでしたが
やはり、所々透湿防水シートに穴が開いていたので
貼り増し補修を指示しました。
参考までに
透湿防水シートの重ね部分の寸法は
下地合板などが有る場合は
上下の重ねは90㎜以上
左右の重ねは150㎜以上です。
普通の柱と間柱の場合は
左右の重ねは柱及び間柱の
約455㎜の寸法になります。
この建物は
妻側軒の出が150㎜しか無い「軒ゼロ」タイプの住宅です。
ゆえに
雨漏りし易い為に
透湿防水シートを張る施工方法が大変難しいです。
にも拘らず
キチンとした施工マニュアルが無いのも現実的な問題です。
もし
今から住宅のプランを考えられる人で
「軒ゼロ」タイプの住宅を考えている人は
設計者に、よくよく雨漏りしない方法を
工務店に指示して貰うようにして下さい。
その時に
設計者によっては「外壁通気」の知識が無い人もいますので
外壁通気を忘れずに依頼して下さいね!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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