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既存住宅瑕疵保険加入検査として

今回は、<既存住宅瑕疵保険加入検査として>についてお話をします。

下記写真は

既存住宅個人間売買瑕疵保険加入の為の基礎のひび割れ検査の写真です。

既存住宅瑕疵保険加入の為の検査は

床下に入っての基礎のひび割れの調査をしませんので

0.50㎜以上のひび割れが

基礎本体(躯体)まで届いているかどうかを確認する為に

ピアノ線を使って測定します。

 

【ひび割れ幅0.75㎜の写真】

 

【ひび割れの深さ測定の写真】

 

【2cmのピアノ線の写真】

 

この検査は

実際に基礎のひび割れ調査の役に立つのだろうか?

ピアノ線の直径は0.30㎜です。

これ以上細けれれば、途中で曲がってしまい奥まで入りません。

疵保険の基礎(構造)のひび割れなどに関する調査項目は

「0.50㎜以上のひび割れ」又は「深さ20㎜以上の欠損」の有無を

調査する項目が有ります。

 

ただし

基礎のモルタル仕上げ部分のひび割れに関しては

0.50㎜以上有っても瑕疵とは考えません。

 

上記写真の検査の意味は

基礎表面のモルタル仕上げ部分が0.50㎜以上のひび割れが有った場合

そのひび割れが躯体(基礎本体)まで続いているかを調査する為です。

 

三枚目の写真は

ピアノ線の部分が20㎜有る事を示しています。

二枚目の写真の様にピアノ線部分(20㎜)が入らなければ

躯体(基礎本体)迄ひび割れは届いていないと判断します。

つまり

基礎にひび割れは無いと判断して

瑕疵保険加入の為の検査にひび割れに関しては合格という事です。

 

ここで唸ってしまいます。

 

この様な表面的な検査で

この中古住宅は瑕疵保険加入の検査に合格し

瑕疵保険に入れる「安全な中古住宅です」とお墨付きが出てしまいます。

 

既存住宅瑕疵保険の基礎ひび割れに関しての考え方は

ひび割れ部分から鉄筋まで湿気などが届き

鉄筋がサビる事で膨張し

基礎のコンクリートを割る事を防ぐ為に

ひび割れの表面をコーキング等で補修すればOKという考え方です。

つまり

ひび割れの原因の根本は関係ないという事です。

例え3.00㎜以上のひび割れが有っても

コーキングで補修していれば

瑕疵保険検査に合格して瑕疵保険の付保証明書が付けられます。

 

これで

この中古住宅は「既存住宅瑕疵保険の付保証明書」が付けられる

安心な住宅ですと太鼓判で販売する事が出来ます。

 

これを真に受けて購入した後に

床が傾いている事が分かっても

今度は

その床の傾きが、基礎のひび割れが原因だった事を証明しないと

保険金(その傾きを直す工事費)は支払ってくれません。

ただし

基礎のひび割れ以外の原因で床が傾斜していた場合は別です。

基礎のひび割れが原因とした場合

それを証明する方法は

年も時間をかけて

基礎のひび割れ幅が開いて来て

床の傾斜がまだ進行している事を証明しなくてはなりません。

実際に実施しようとすれば

気が遠くなりますね!

特に

その基礎のひび割れの本当の原因が不同沈下だった場合は

想像も出来ませんね。

 

この様なお話は、実際には表には出て来ません。

買主側が泣き寝入りしていなければよいですがね。

 

既存住宅瑕疵保険に加入できる中古住宅だから

「安心・安全」と勘違いしない様に!

今回は、これで終わります。

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不適合事象が無い事で安心。

納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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