2020/10/23
今回は、<住宅診断に於けるデジタル水平器として>についてお話をします。
デジタル水平器は
住宅診断を実施する上で欠かせない検査機器です。
ある瑕疵保険法人の
木造住宅の既存住宅瑕疵保険加入の為の検査には
このデジタル水平器とクラックスケール、照明機器(懐中電灯)、カメラが有れば
検査が出来てしまいます。
私の住宅診断に於いても
このデジタル水平器(長さ60cm)はレーザーレベル同様に必須検査機器ですね。
下記写真は、私が住宅診断を始めた当初に購入した
初代のデジタル水平器(下側)と二代目(上側)のデジタル水平器です。
この二本のデジタルレベルの違いは
今回新たに購入した方がほんの少しスマートになり
色も赤が追加されカラフルになっています。
機能は変わりませんが
新しい方のデジタル水平器の電池を入れ替える時に
プラスドライバーが無いと入れ替えられなくなっています。
何故か、使い勝手が後退しているのが不思議です。
という事で本題に入ります。
住宅診断に於いてデジタル水平器の使用箇所及び使用方法を説明します。
下記の図面を見て下さい。
このチェック図面は
壁・床の傾斜の計測数値を記載しています。
記載例を見れば、何が壁の傾斜を表しているかお分かりになると思います。
この様に、壁の箇所を全て(計測できる箇所)を
このデジタル水平器でチェックして行きます。
不適合有無の判断基準である6/1000前後の数値が確認された場合
←6前後の箇所は
壁自体がへの字になっている事が有りますので
精密に計測する為に
への字の壁に影響しない2mの計測補助道具を使用して
再度計測をやり替えます。
この計測結果をこのチェック図面の様に記載して
お客様に説明する報告書に添付します。
今は、※印の箇所は何も記載していません。
この様にチェック図に全て(計測できる箇所)の壁の計測数値を記載すれば
家全体の傾斜傾向が分かります。
この数値と、床の計測数値を合わせて
後は基礎等のひび割れ状況、近隣の状況全てを合わせれば
不同沈下をしているかどうかが程度は別として分かります。
ここに記載したチェック図面の場合は
誰でも左側(西側)に傾斜している事が判断できますよね。
もう一つの使用箇所は階段段板の傾斜計測時に使用します。
階段は、意外と傾斜していますが
踏み板には、普通片足しか載せませんから
傾斜していても気が付かない箇所になります。
中古住宅の住宅診断で一番大切な診断の調査内容・項目は
床・壁の傾斜計測から不同沈下の有無を調査する事だと考えています。
その為には
床下に入っての基礎のひび割れ、地割れなどの調査も欠かせない重要な診断項目です。
勿論
雨漏りとか劣化状況を調査する事は当たり前の事と考えています。
これが、私のY&Y住宅検査の住宅診断なのです。
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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