2020/10/25
今回は、<大空間のLDKとして>についてお話をします。
今から木造住宅の家のプランを考えている人
または
分譲住宅を購入しようと考えている人に
注意した方が良いと考える大空間の間取りを説明します。
最初にプランの簡単な説明として
約2間半×3間の大空間のLDKのプランです。
新築の分譲住宅で考えた場合、迫力満点のLDKと思われます。
柱の直下率を計算してみました。
目標値の60%に対して35.71%は
分譲住宅という事を差し引いても少ない数値です。
果たして
実際に床・壁の傾斜計測を実施した場合
どの様な結果になるか想定して見ます。
最初に考える事は
この大空間に梁がどの様に架けられるかを考えてみました。
結果が、赤色の一点鎖線と想定しました。
ハ通り2間半の梁に対して
イ・ロ通りそれぞれに2間と1間の梁が
2通り架かると考えるしか無く
相当無理な梁の架け方と考えます。
この梁の架け方で床の傾斜を考えてみた場合
イ通りとロ通りの
2間と1間の梁と2間半の梁が交差している床部分が
下がるのではないかと想定できますので
その付近を注意して床の計測をする事を考えます。
Y&Y住宅検査に
新築住宅の住宅診断の依頼が有った場合は
実際に住宅診断を実施する前に
チェック図面を作成し
予め色々と想定して現地に入ります。
結果的に
最初に想定した悪い結果にならなければ
ホッとしますが
何故か
大体が想定した悪い方の結果になる事が多いです。
経験上
この様な大空間の間取りは
何処かにどうしても歪が来ると考えます。
注文住宅で有っても同じです。
もし、私がプランをする設計者で有れば
床が下がるで有ろう梁の交点の下に
柱が来るプランを考えます。
ゆえに
分譲住宅でこの様なプランの場合は、要注意です。
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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