2020/11/23
今回は、<住宅診断結果の報告書の説明として>についてお話をします。
新築住宅の住宅診断を一通り終えて
ホッと、一息すると
いつもの悪いパターンの建物の場合は
気を休める事も無く
フラット35の工事仕様書を守っていない箇所とか
瑕疵保険の設計施工基準の施工が出来ていない箇所などが
思い浮んで来ます。
診断道具・計測機器を片付けながら
住宅診断報告書をどの様に説明しようか?
お客様に分かり易く説明するには
どの資料を揃えておこうかなどを考えると
大変気が重くなります。
悪いパターンの中でも
外壁通気の排気口が無い施工不良だけで有れば
小屋裏換気計算の様に
決まった計算方法とか施工方法が無い為
極端に解釈すれば
外壁通気の施工をしていなくても
法的な規制にはかかりませんので
少しは、気が楽になります。
しかし
工務店には指摘し続けて行きます。
この外壁通気の施工不良を指摘するのは
おそらく、広島県では
私一人だけでしょうね!
そもそもインスペクターは
劣化事象の有無しかチェックしませんからね。
お客様から
外壁通気の排気口が施工されていなかった場合
家の為にはどうなのかと聞かれたら
専門的な事を簡単に分かり易く説明すれば
部屋内の湿気(水蒸気)が外に移動しづらくなり
断熱材が湿気(水蒸気)を含む時間が長くなる事で
断熱材の性能が落ち
また、劣化事象の原因にもなります。
外壁通気の排気口がキチンと施工されていれば
室内からの湿気(水蒸気)が
断熱材を通って
外壁通気部分から外に放出され
常に、断熱材本来の性能が発揮できます。
と説明をした事が有りますが
しかし
最終的に理解して頂いた内容は
「外壁内に結露が発生する可能性が有ります。」
と説明した内容でした。
外壁通気排気口の設置不良の説明をしても
それが原因でどうなるのかを
殆ど聞かれた事は無いですね!
新築住宅の
住宅診断を実施した後に
ホッと一息がとても快適な時は
残念ながら、一度も有りません。
もし
私がいつも実施する住宅診断ではなく
建物状況調査の様に
劣化事象だけをチェックするインスペクションで有れば
気が重くなる事は無いでしょうね!
新築住宅の場合の劣化事象の有無の検査をするインスペクションは
巷では
内覧会と言います。
この内覧会は短時間で終わり
木建具などの調整不良とか
キズの有無を検査する事が仕事なので
何も気を遣う事も無いでしょうね。
話を元に戻して
私の場合の
住宅診断結果の報告書の説明は
お客様の家にお伺いして
説明する事を基本にしています。
遠方の場合は
宅急便で報告書を送って
電話で説明を致します。
まず最初に
総合判定から説明に入り
・著しい建物の傾きに関する事
・建物が不同沈下している可能性に関する事
・継続していると考えられる雨漏りの形跡に関する事
等々を説明した後に
個別の説明に入ります。
その間は
質問を受けたりしながら説明をして行きます。
質問が無くなった時点で
住宅診断結果の説明は終わります。
不思議と
問題が有る時も、無い時も
およそ、1時間くらいで終了します。
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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