2020/11/24
今回は、<中古と新築住宅とでは住宅診断の内容が違う!>についてお話をします。
Y&Y住宅検査に於いて
中古住宅と新築住宅の住宅診断の
検査内容の違い及び考え方を簡単に説明します。
中古住宅の住宅診断の場合は
不同沈下の不適合事象の有無に重点を置いています。
何故ならば
不同沈下による建物の不適合事象は
大きく分けて③つに分ける事が出来ます。
①床・壁の傾斜
②基礎・外壁のひび割れ
③サッシ等建具の作動不良
上記3項目の内
②と③に関しては
不適合事象が分かり易く
契約前に手直しの依頼がしやすいと考えますが
①の床・壁の傾斜に関しては
床の傾斜は
実生活に直接影響(めまい等の健康不良)が出て来ます。
特に注意しないといけない中古住宅は
買取再販物件の中古住宅です。
綺麗に見た目をリフォーム工事をしているので
床・壁に傾斜が有る事に気付かず、契約をしてしまい
結果的に解約できずに
買主が泣き寝入りになっています。
ゆえに
中古住宅の場合は
不同沈下に重点を置いた住宅診断を実施しています。
不同沈下の調査とは少し違いますが
2階部分が1階の何処に載っているかを
事前にチェック図面を作成してチェックします。
2階の載りが悪い場合は
事前に図面でチェック出来ますので
2階の床の傾斜を想定して
実際に床の傾斜計測が出来ます。
これを実施していれば
お客様に分かり易く
2階床の傾斜原因の説明が出来ます。
その他は勿論
住宅設備などの劣化状況の確認も総合的に実施します。
一方
新築住宅の住宅診断の場合は
事前に下記内容を図面チェックします。
①建築確認申請書の添付図面
②フラット35工事仕様書
③瑕疵保険設計施工基準
④柱・耐力壁の直下率
①に関しては
特に仕様書と矩計図の内容チェックをして
用途地域、構造、使用材料(断熱材の種類など)を重点に確認します。
②に関しては
フラット35のどの仕様で申請しているか?
また、小屋裏換気の換気計算及び換気材の品番などを確認します。
③に関しては
基礎の鉄筋に関するかぶり厚さに関する事と
外壁通気に関する内容が分かる図面が有れば確認します。
この3項目を事前に調べておけば
住宅診断する内容がハッキリしますので
住宅診断の時間短縮にもなります。
④に関しては
柱の直下率の目安60%とどれだけの差が有るか?
耐力壁の直下率の目安50%とどれだけの差が有るかを確認します。
直下率に関しては
熊本地震以降に
耐震性には
直下率も重要な要素と考えられるようになった為です。
ただし、チェックする図面が無ければ出来ません。
また
実際の住宅診断で重点を置いている事は
①床・壁の傾斜計測
②断熱材の設置状況
①の場合は
床の傾斜に問題が有る事は考えられませんが
壁の傾斜に関しては
今迄5/1000以上有る壁の通りが有ったりしますので
油断は出来ません。
階段踏み板の傾斜が
8/1000とか6/1000が計測される事が有りますが
実生活で支障になる事は少ないですが
指摘をしています。
②の場合は
床下の場合は
大引き等との断熱材の隙間の有無
ユニットバスの点検口立上りに断熱材の蓋が設置されているか?
その他は
コンクリート部分を貫通する配管方法が適切か?等々
小屋裏の場合は
天井断熱材の設置を雑にしていないか?
その他は
外壁部分の防火認定を遵守しているか?
棟換気の有無?
雲筋違いの設置忘れが無いか等々
以上が
Y&Y住宅検査が実施する
中古住宅、新築住宅の住宅診断の内容及び考え方です。
今回の纏めとして
それぞれの住宅診断の大まかな重点の置き方の違いは
中古住宅の住宅診断は
不同沈下の可能性の有無に関する
主に床・壁の傾斜計測などの
調査・診断に重点を置いて
最終的な目標は
目視の範囲に於いての
不同沈下の傾向及び原因の追究です。
一方
新築住宅の住宅診断は
建築基準法、フラット35の工事仕様書、瑕疵保険設計施工基準を
遵守しているか?と
床・壁の傾斜、断熱材の適切な入れ方をしているか?
等に重点を置いています。
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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