2020/12/09
今回は、<「新築各工程検査」よりも大切な事として>についてお話をします。
注文住宅や売建分譲住宅の
「新築各工程検査」の仕事をさせて頂いていますが
毎回、考える事が有ります。
それは
ご依頼者様は
この建物の断熱材などの性能及び構造
そして
住宅設備の仕様を何処まで理解して
契約をしているのだろうか?
本当に
この様な仕様の内容で納得しているのだろうか?
と考えてしまいます。
何故かと言うと
「新築各工程検査」の依頼を受ける時は
新築住宅診断の時と同じ様に
検査に入る前に確認申請図面を一式頂きます。
図面及び仕様書を見ていると
何となく疑問に思う様な間取りとか
断熱材の厚さとかが腑に落ちない箇所が出て来ます。
その事を
ご依頼者様に確認すると
100パーセント返って来る返事が
予算がオーバーするから・・・・です。
売建分譲住宅の場合は
注文住宅と違って
既にプランが決まっています。
営業マンとか工務店側からすれば
プランを変更しようとすれば
設計変更などの手間がどうしてもかかり
時間も経過してしまいます。
変更させない様に
又は
変更を許す代わりに
より利益を上げてやろうと
見積を高めにする可能性が考えられますね。
時間が経過すると
営業マンの歩合とか
売上の予定が延びてしまいますので
変更はしてもらいたくないのが本心と考えられます。
注文住宅の場合は
特に、長期優良住宅場合は
長期優良住宅用の仕様は決まっていて
外皮計算など複雑な計算が有りますので
案外大変な作業が出て来ます。
ゆえに
変更する場合は
いくらいくら掛かりますがどうされます?
って
お客様の懐を見ながら
高い追加見積を提出して
話を自分の有利な方へと進めます。
これは、営業マンのテクニックです。
売建分譲住宅も注文住宅も
早くプランを決定させ、着工をしたいから
何でも高めに見積もりを出す事が多いでしょうね。
それが癪に障り
営業マンを疑うようになってしまい
追加見積と営業マンの対応に苛立ちを覚えて
「新築各工程検査」を依頼するパターンになります。
ここからが本題に入ります。
私の所に「新築各工程検査」の依頼をして頂くお客様にも
やはり
営業マンが信用できなくなってしまい
何を信用すれば良いのか?
本当にキチンと工事をしてくれるのか?
疑心暗鬼になっているお客様もいらっしゃいます。
この様なお客様に
最初にお伝えする事は
何かの縁が有って契約をしたのだから
ここで何もかも疑っていては
工事が完成し、引き渡しが終わった後も
工務店とは
一生のお付き合いをしなければならないのですよ。
ここで気分転換をして
工事の方は
私がキチンと検査をしますので
後は、職人さんが気持ち良く仕事が出来る様に
現場に行った時は
缶コーヒーとか持って行って下さいね。
とお話をします。
実際のところ
引き渡しの後の定期点検とか
点検時の手直しとかが、何年かついて回ります。
営業マンとか工務店を疑っていれば
何でもかんでも悪い方へ考えてしまい
何の為に新居を建てたのか?
建てた事を後悔する様になります。
ゆえに
今
新築住宅を考えている人にお伝えする事は
「新築各工程検査」よりも大切な事として
プランの段階(契約の前)から
知り合いの建築士とか
私の様な住宅診断士とかに
工務店との接し方などを相談(有料)する事も
一つの手段ではないでしょうか?
今回は、これで終わります。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊
「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊