2020/12/22
今回は、<基礎配筋かぶり厚さとして>についてお話をします。
注文住宅とか売建て分譲住宅を考えている人は
べた基礎スラブ下部分の捨てコンクリート打ちを
施工するかどうかを確認して見ましょう!
コスト削減の為に
捨てコンクリートを施工しない工務店が
殆どです!
捨てコンクリートを施工していない場合は
下記内容のトラブルが出てくる可能性は
非常に大きいですよ!
今回は
新築工事の基礎配筋検査(瑕疵保険)に立会に行きましたが
検査が早く終わっていて立ち会えませんでした。
現場監督に
検査の結果を聞いたところ
何も無しとの事でした。
瑕疵保険法人の基礎配筋検査の検査員も
余程、おかしな施工をしていない限りは
小さな指摘ぐらいで
ほとんど問題無しにしてくれます。
後から私がチェックしてみても
下記写真の様にスペーサーが入っていますので
立上り部分のかぶり厚さは問題ありませんでした。
問題は
下記写真のべた基礎部分のかぶり厚さです。
以前のブロブにも記載しましたが
べた基礎部分の下に
捨てコンを打っていないケースです。
今回の場合は
この様に、サイコロがずれて水平になっておらず
かぶり厚さの60㎜が取れていません。
60㎜用のサイコロを
70㎜有る部分を使用して
多少の沈みに対応しようと考えている事は
分かりますが
ベースコン打ちの時は
一々
サイコロ部分のかぶり厚さを気にしながら
コンクリート打ちをしませんので
かぶり厚60㎜は取れていない可能性が大きいですね。
考え方の一つとして
仮に
瑕疵保険から考えてみた場合
構造耐力上主要な部分である基礎の瑕疵項目は
主として「ひび割れ」になります。
そのひび割れも0.50㎜以上無いと
瑕疵保険は支払われないです。
べた基礎のスラブ部分にひび割れが出る原因は
①夏の時期に養生不足(不良)の場合、鉄筋の上部に入るひび割れ
②不同沈下が原因でスラブ部分がへの字になった場合のひび割れ
くらいでしょう。
かぶり厚さが原因でひび割れが入る事は、殆ど考えられないのかな?
かと言って
ひび割れが0.50㎜以上有った場合
その原因が
配筋のかぶり厚さが60㎜取れていないからと言った発想は
余程の事が無い限り
出て来ないのではないでしょうか?
何が言いたいかと言いますと
瑕疵保険的には
かぶり厚さは、それほど重要でないのかな?
問題になるのは
建築基準法です。
建築基準法で記載されている様に
土に接するかぶり厚さは60㎜とあります。
これが守られていなければ
契約不適合の建物になります。
となれば
基礎工事の遣り替える事以外に
何か方法がありますかね?
この様な事にならない様に
工務店側は
スラブ下に捨てコンクリートを打って
かぶり厚さを60㎜確保しましょう!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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