2021/02/26
今回は、<劣化事象の原因が分からない補修工事って?>についてお話をします。
中古住宅を契約する前に
「住宅診断」を実施される事が
安心・納得して購入する為には必要です。
ここでお話する内容は
Y&Y住宅検査の「住宅診断」ではなく
一般的な「建物状況調査」を「住宅診断」と
称してインスペクションを実施している
インスペクターが一般的なので
「建物状況調査」を実施した場合の
劣化事象の補修工事は大丈夫?について
お話をしてみます。
そもそも「建物状況調査」は
平成25年6月に国土交通省が施行した
「既存住宅インスペクション・ガイドライン」に
沿った内容です。
つまり
検査の観点が
①構造耐力上の安全性に問題のある可能性が高いもの
②雨漏り・水漏れが発生している、又は発生する可能性が高いもの
③設備配管に日常生活上支障のある劣化等が生じているもの
の3項目ですが
「建物状況調査」の場合は
③はオプションになっています。
検査方法は
床、壁の傾斜計測とひび割れ計測以外は
目視による検査です。
ここで
大変大きな問題は
報告書の書き方及び計測箇所・方法などです。
検査結果の報告書の書き方は
判定基準値以上の数値が計測された場合などに
その方位面と劣化事象のその数値を記載するだけです。
例えば
床の傾斜計測箇所は
各階の1区画以上を計測します。
区画とは
洋室やLDK等の一部屋を一区画と考えて下さい。
つまり
2階建ての住宅で有れば
2部屋の床の傾斜計測で良いのです。
ひび割れの場合は
0.50㎜以上のひび割れが有った場合のみ
その方位面とひび割れ幅を記載するだけです。
建物全体の
劣化事象の総合判定を記載する書式が有りません。
これが
「建物状況調査」なのです。
Y&Y住宅検査の「住宅診断」のように
建物全体の傾斜の傾向までは分かりません。
「建物状況調査」では
劣化事象の原因を調査する考え方が有りません。
ここから本題に入ります。
題目が<劣化事象の原因が分からない補修工事って?>です。
上記の「建物状況調査」の結果で
劣化事象を補修工事をしたとします。
その補修工事は
ただ単に
劣化事象の表面だけを補修する工事です。
何が言いたいかと言いますと
劣化事象の原因を調査せずに
目先の劣化事象だけを補修する・・・?
とは
ただのボロ隠しと同じと思いませんか?
劣化事象の原因を見つけて
それに対しての補修工事をしなければ
お金をドブに捨てる事と同じと私は考えます。
ただし
上記と同じ補修工事内容でも
Y&Y住宅検査の「住宅診断」の場合は
劣化事象の原因を
目視の範囲で総合的に調査しますので
あらかたの原因は分かります。
本当は
原因からキチンと補修工事をしたいけど
予算的に無理な場合でも
どうしても購入したい住宅の場合
劣化事象の原因が分かった上での補修工事で有れば
納得して購入する事が出来ると思いませんか?
本当は
この様な場合は
無理して購入しない方が良いですけどね!
どうですか?
劣化事象の原因が分かって購入するか
何も知らないで購入するか
どっちが
本人にとって安心なのか?って考えた場合
納得して購入した方が良いと思いませんか?
泣き寝入りせずに済みますよ!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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