2021/03/02
今回は、<中古住宅と敷地の環境>についてお話をします。
Y&Y住宅検査の「住宅診断」は
劣化事象の原因を目視の範囲で
総合的にチェックして原因を追究します。
その追及する方法の一つ紹介しますので
もし
中古住宅を見に行った時は
下記の内容で実践してみて下さい。
案外
不同沈下は分かりやすいかも知れませんよ!
中古住宅を見に行って
最初に見て欲しいのは
敷地の全ての隣地(環境)です。
必ず一面は
道路と接続しているはずです。
その他の面は隣地になりますね。
何を見るかの項目を書きます。
①隣地及び道路面との高低差とその距離
②それぞれの面のブロック塀
の2項目です。
①の高低差とその距離が意味しているものは
不同沈下の可能性を確認する為です。
もし
隣地境界又は道路境界のどれか一面以上が
50cm以上低い場合で
距離が1m前後の距離で有れば
その面に向かって建物の床が傾いているかも知れません。
なので
建物の中に入って
床の傾斜及び建具の上下のすき間を確認してみて下さい。
低い面の方に床が傾斜していれば
その面の直角方向のサッシなどの上下部分の隙間を確認して
もし
すき間が有れば
他の部分も何箇所か見て
同じ隙間の傾向だったら
不同沈下の可能性が出て来ます。
その時は
一度外へ出て
基礎のひび割れの有無も確認して見て下さい。
低い面に直角方向の基礎にひび割れが有れば
その反対方向の基礎にも
ひび割れが有るかどうかを確認して見て下さい。
もし
同じライン上にひび割れが有れば
90%以上
不同沈下の可能性が有ります。
今度は
②のブロック塀の何を見るのか?
もし
基礎と同じ面方向のブロック塀にひび割れが入っていた場合
不同沈下の原因の可能性として
地震が考えられます。
その時は
基礎のひび割れの上面の外壁又は外壁目地に
ひび割れが入っているかどうかもチェックして見て下さい。
もし
ひび割れが確認された場合
不同沈下の原因は
地震による揺れで
隣の敷地の低い方沈んだと考えられます。
どうですか?
「住宅診断」は
連想ゲームのような感じがしませんか?
一つ一つの劣化事象から
色々な可能性を
想像ではなく想定して
繋ぎ合わせる事で
劣化事象の原因を見つけて行くのです。
その為には
実際の「住宅診断」では
必ず床下・屋根裏に入っての検査が必要です。
この検査が無ければ
連想ゲームはストップして
原因に辿り着く事が出来ないのです。
「建物状況調査」的なインスペクションは
劣化事象の有無をチェックするだけのインスペクションです。
中古住宅を
安心・納得して購入する為には
Y&Y住宅検査の「住宅診断」の考え方で
インスペクションを実施する事が必要ですよ!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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