2021/03/11
今回は、<床下の劣化事象として>についてお話をします。
昨日、一昨日で
1階、2階の床の傾斜等の劣化事象についてお話をしました。
今日は
それに続いて
平成に入る前後の
床下の劣化事象等のお話をして行きますね。
木造住宅の色々な仕様が変わってきたのは
1980年の
新耐震基準(建築基準法改正)前後からです。
1979年には
住宅金融公庫の仕様に
断熱工事が掲載されて
これを境に
天井と壁に断熱材が設置されるようになりましたが
床下の断熱材の設置が
実際に設置され始めるのが
1987年に
住宅金融公庫の仕様に
「高耐久性木造住宅制度」が開始されてからと思われます。
この頃は
まだ構造材の刻みは
工場でプレカットするのではなく
(今現在のプレカット率は90%以上)
殆どが
材木屋の刻み場で
大工さんが図面を見て仕口などを刻んでいました。
その様な事情(状況)で
当時の木造住宅は建てられています。
上記の内容を考慮にして頂き
ここから本題の
床下の劣化事象のお話をします。
最初にお話するのは
床下が殆ど土の地面になっていて
べた基礎という概念は
当時は無かったと考えられます。
この床下が「土」という事から
どの様な劣化事象が発生するのかを
簡単に纏めてみました。
①針状結晶によるコンクリートの劣化
②湿気によるカビの発生、構造材の腐朽
③土台、大引きの継手位置
の3項目が代表的な劣化事象ですね。
実際の例が下記写真です。
ここでは
上記の劣化事象が何故悪いのかの説明は
長くなりますので
その機会が来ましたら
ブログで書くようにします。
他には
シロアリによる被害も無視は出来ませんね。
私がこの中で一番気になるのは
床下の湿気です。
この湿気の原因は
大きく分けて二つ有ります。
一つ目は
床下換気口などを物置などで塞いでしまう事で
床下の空気の移動を妨げる事が原因と
二つ目は
案外多いのが
外の地盤よりも床下の地盤の高さが低い事が原因です。
多分
あまり知られていない原因と考えています。
また
プレカットの事も触れていますが
劣化事象というか?
構造的な事かも知れませんが
土台の継手の下に基礎が無いのです。
今ではNGになります。
どうですか?
床下には
この様な劣化事象が有ります。
床下に入っての検査をしなければ
見逃される
とても怖い劣化事象です。
「建物状況調査」的なインスペクションでは発見されませんよ!
ゆえに
Y&Y住宅検査が
提唱する「住宅診断」を
契約する前に実施して下さいね!
現況(劣化事象の原因)を把握する事で
安心・納得して購入して下さいね!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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