2021/05/12
このブログは
住宅診断を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入りしない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<大手ハウスメーカーだから大丈夫?>についてお話をします。
たまに聞く話で
大手ハウスメーカー(軽量鉄骨)の中古住宅だから
住宅診断はしなくても問題は無いよ!
って聞く事が有ります。
今回の依頼者も
大手ハウスメーカーの中古住宅だから
住宅診断は必要無いと言ったんだけど
嫁の親がしつこく言うから
住宅診断を依頼したと言っておられました。
で
住宅診断の結果は
下記写真の様に
基礎に大きなひび割れが確認されました。
外壁には珍しく
0.75mmの横に入ったひび割れとか
既製品の外壁目地が
いたる所が外れていました。
依頼者様のご主人は
住宅診断の報告書を説明する迄
全然気が付いていなかったとの事。
床下基礎のひび割れは
分からなくても仕方がないですが
外部のひび割れとか
既製品の外壁目地が外れているとか
何故、気が付かないのだろうか?
私見ですが
大手ハウスメーカーだから安心
大手ハウスメーカーだから間違い無い
と言う固定観念が
外部の劣化事象が目に入っていても
脳が反応しなかったのだろうと考えます。
勿論
この様なひび割れが有るという事は
床の傾斜が
酷いかと言えば
判定基準の6/1000未満でしたが
殆どの部屋の傾斜が
5/1000に近い数値でした。
壁の傾斜も
6/1000以上が
最大が8/1000と6.5/1000が各一箇所有り
その他が
4/1000~6/1000以上が35箇所計測され
建物全体の床・壁の傾斜傾向は
一方向に傾いていて
基礎のひび割れと整合性が取れていました。
問題なのが
この不同沈下の原因です。
この家が建っている場所は
大きな住宅団地の中央付近で
隣地との高低差も
殆ど無い敷地環境でした。
と言う事は
基礎工事の時の
基礎ベース下の根切り部分の
転圧が少なかった(施工不良)としか
考えられませんでした。
この事を
依頼者様に伝えましたが
この中古住宅を購入したかどうかは
聞いていません。
今日のまとめとして
今回の住宅診断の結果から
一つは
依頼者様の事で
依頼者様の思い込み(固定観念)が
正常な判断が出来なかったと言う事が
分かりました。
もう一つは
Y&Y住宅検査が実施している
床・壁の計測箇所を
多く計測をしていた事から
傾斜傾向がハッキリと分かり
不同沈下の判定を
依頼者様に分かり易く説明する事が出来ました。
ただ
今回の場合が有ったとしても
敷地の環境が
不同沈下の原因を
大きく左右するという
私の固定観念は変わりません。
今回は、これで終わります。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊
「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊