2021/07/06
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<新築住宅を建てるなら耐震等級3で!>についてお話をします。
以前のブログで
新築分譲住宅なのに
もう既に
2階の床に傾斜が有るので
要注意!みたいな内容の中に
その床の傾斜を軽減する方法で
耐震等級2で・・・・を書いていました。
で
そのブログの中にも書きましたが
耐震等級3を構造の専門家が勧めていた事が
ずっと気になっていたのです。
偶々
耐震等級3 と 熊本 でググったら
「くまもと型住宅生産者連合会」が目に入り
その中に『耐震等級3のススメ』が目に止まり
そのPDFを開けて見たら
下記の資料が有りました。
上記の資料の中の
損傷イメージの建物の絵から見て
損傷被害がⅡ(小破)半壊迄であれば
補修すれば住める状態なのかなと思うのですが
耐震等級3を見てもハッキリ区別が付き難いので
無被害だけで考えてみました。
現行の基準(2000年基準)以降の建物合計が
319棟の内196棟が無被害(61.4%)
耐震等級3の無被害の建物合計が16棟で
その内14棟が無被害(87.5%)
このパーセントだけ見れば
無被害の割合は明らかに耐震等級3が
良い結果が出ています。
で
その下の説明によると
住宅被害が大きかった益城町で
軽微な被害で済んでいる住宅を調べたところ
耐震等級3に相当するような耐震性の建物が複数あった。
その中には
クロスのひび割れ程度の被害で済んだものも有る。
耐震等級3レベルなら
安全性が格段に高まることを示す貴重な実例だ。
と書かれています。
私は
この資料を素直に受け入れられました。
何故ならば
震度7の繰り返しの大きな地震に遭っても
耐震等級3で建てられた住宅が
大規模半壊以上の被害が無く
なお住み続けられる事を
熊本地震で実証されたのです。
この事から
住宅を購入して住む人が
地震によって
建物の被害が少なく
その被害の補修費も
少額で済む可能性が高いのであれば
建築士としては
耐震等級3を勧めて行く事が
責任ではなく責務と考えます。
4月20日のブログ
「2階床傾斜の原因として」https://www.yandykensa.com/blog/7011
の中で記載していたのは
2階の床の傾斜だけを防ぐのであれば
耐震等級2でも良いと言う内容でしたが
これからは
大地震が来て
補修費が莫大かかる事を考えた場合
耐震等級2を勧めるよりも
耐震等級3にする為の目先の費用が
50万円くらい?多くなっても
耐震等級3を勧めて行きます。
ただし
耐震等級3と書かれておらず
耐震等級3相当と書かれている事について
後日のブログで
何を意味しているかを説明して見ます。
今日のブログは参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊
「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊♦◊