2021/07/11
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<住宅の瑕疵保証と瑕疵保険の違いとして>についてお話をします。
今日の
このブログを最後まで読んで頂ければ
「住宅診断」の必要性が
如何に大切な事なのかが理解
して頂けると思います!
今日のお題目のお話を最初にします。
住宅に関する保証と保険について
「瑕疵保証」と「瑕疵保険」の見慣れた単語で
説明してみます。
では最初に
「瑕疵保証」の例として
一般的に
新築住宅を購入された場合は
大体2年間の無償保証が付いています。
会社によって違いますが
6ヶ月・12ヶ月・24ヶ月の定期点検で
見つかった不具合は
無償で補修する制度です。
ハウスメーカーによっては
アフター点検とかアフターメンテナンスで
実施されている場合も有ります。
これが
「瑕疵保証」を分かり易くした一例です。
もう一つの
「瑕疵保険」の例として
分かり易いと思われる「火災保険」で説明しますね。
火事によって生じた【損害】を
補償するものが「火災保険」です。
つまり
何かによって生じた【損害】を補償するのが「保険」です。
これが
「瑕疵保険」を分かり易くした一例です。
ここからが
皆さんが勘違いする所です。
◆勘違いの例として
2年間の保証が過ぎた
中古住宅に置換えて説明します。
例えば
瑕疵事象として
床下基礎に3.0mmにひび割れを発見したとします。
さて
これを補修するには「瑕疵保証」? 「瑕疵保険」?
2年の保証期間内の住宅の場合は
「瑕疵保証」で工務店が無償で補修する事になります。
しかし
保証期間が過ぎた住宅だった場合は
「瑕疵保証」で工務店が
無償で補修する義務は有りません。
ここからが
少しややこしくなります。
新築住宅を購入した場合は
10年間の「住宅瑕疵保険」が付けられています。
では
この「住宅瑕疵保険」で
先程の床下基礎の3.0mmのひび割れを
補修する事が出来るでしょうか?
答えは
補修する事は出来ません。
何故でしょうか?
それは
最初に「火災保険」で説明した事を思い返して下さい。
保険とは
何かによって生じた【損害】を補償するのが「保険」です。
と説明した通りです。
保険を瑕疵保険に言い換えた場合
瑕疵によって生じた【損害】を補償するのが「瑕疵保険」です。
ここでは
「床下基礎の3.0mmのひび割れ」は「瑕疵」になります。
という事は
「床下基礎の3.0mmのひび割れ」によって生じた【損害】を
補償するのが「瑕疵保険」になるのです。
つまり
瑕疵(床下基礎の3.0mmのひび割れ)を
補修する費用は保険からは降りないという事です。
この瑕疵(床下基礎の3.0mmのひび割れ)が原因で
例えば
床が6/1000以上傾いたとか
サッシの建付が悪くなったとかの
【損害】に対して補償(保険金)が払われるのです。
であれば
基礎のひび割れは
自分で補修するしかないのです。
2年以内に見つけていれば
工務店が無償で補修していた瑕疵事象です。
これで頭の中がスッキリしたでしょうか?
「瑕疵保証」と「瑕疵保険」の違いが
分かりましたでしょうか?
◆まとめとして
中古住宅を購入する時に
「既存住宅瑕疵保険」に加入する事は
必要な事と思います。
しかし
一番大切な事は
中古住宅を契約する前に
住宅診断を実施して
瑕疵保険では直せない
つまり
保険金が降りない瑕疵事象(免責事象)を
購入する前に補修してもらう事が大切と考えます。
または
自分で瑕疵部分をリフォームする時に
一緒に直すようにするかを決めてから
既存住宅瑕疵保険に加入できる住宅であれば
瑕疵保険に入るようにする事が
一番ベストな購入の方法と思います。
ゆえに
既存住宅売買瑕疵保険に加入出来る中古住宅だから
安心・安全でない事がお分かりになったと思います。
何回も言いますが
既存住宅売買瑕疵保険の免責事項を良く読んで下さい。
構造・雨漏り以外の瑕疵事象は免責項目ですよ!
だから
売主側は
既存住宅売買瑕疵保険を勧めておけば大丈夫!
と思っていますが
買主側は
既存住宅売買瑕疵保険が万能でない事を
良く理解して
住宅診断を実施する事が
如何に大切な事なのかを理解して頂けたでしょうか?
ゆえに
「住宅診断」を必ず購入する前に依頼しましょう!
ご質問等がございましたら
画面の上下に有る「メールでのお問合せ」をして下さい!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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