2021/07/22
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<通気層が省略できる?>についてお話をします。
今から新築分譲住宅を購入しようと考えている方
そして
注文住宅を計画している方も
一緒に考えてみませんか?
各メーカーの断熱材の防湿フィルムについて調べていたら
一瞬
目が止まってしまったページが有りました。
『通気層を省略できる要件(木造住宅)』と書いているのです!
下記の最初の1枚目と2枚目の資料は
旭ファイバーグラス㈱の
断熱材の施工に関する基本構成でまとめられています。
下記3枚目の資料は
JFEロックファイバー㈱の
防露性能の確保に関する配慮事項でまとめられています。
旭ファイバーグラス㈱も
JFEロックファイバー㈱の方も
同じ内容で
地域区分が3地域から7地域までで
防湿層の性能が
0.082[㎡・s・Pa/ng]
又は170[㎡・h・mmHg/g]以上の
透湿抵抗で有る場合
または(JISA6930)A種の
住宅用プラスチック系防湿フィルムを張っていた場合は
外壁通気層を省略できると書いています。
ただし
旭ファイバーグラス㈱の資料の方には
※省略できる要件は積極的推奨ではない。と
言い訳の様な事は書いています。
私的には
うぅ・・・・。Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)
何じゃこりゃ~って言う感じかな?
今まで
このブログで盛んに取り上げていた様に
妻側外壁通気の排気口金物が無いから
外壁通気が完結していない!って
言っていた事は何になるのだろうか?
外壁通気は
住宅の耐久性の見地から考えた場合は
絶対に不可欠な工法ですし
住宅瑕疵保険の設計施工基準から考えても
外壁通気を省略できる事にはならないでしょう。
もう一つ
大手外装メーカーが会員になっている
日本窯業外装材協会では
「外壁通気構法」を標準構法としています。
諸々な事を考えてみて
例え
断熱材の防湿フィルムの性能が
基準以上あった場合
通気層を省略できる要件で有っても
外壁通気構法で確認申請などの申請をしていれば
契約不適合になると考えます。
と言っても
実際の裁判での判例が
どの様に出るか
今のところ分かりかねますが・・・・。
今日のブログは、まだ深掘りが必要ですね!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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