2021/08/03
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<床下の湿気対策は必要?>についてお話をします。
床下の湿気は
住宅にとって一番避けたい
事柄の一つに挙げられていました。
その為に
色々な湿気対策として
下記の事が考えられています。
①床下換気扇
②床下へ炭を敷き並べる
③防湿フィルム敷き
④防水コンクリート打ち
等々が上げられます。
床下湿気対策として
40年以上前の住宅の場合は
何も対策はしていませんでしたというより
石場建て構法またはモドキが主流で
床下は風通しが良かったので
考える必要は無かった?
または
布基礎になってからも
床下の湿気は存在していたかもしれませんが
床下湿気対策という言葉が無かったと考えます。
それが
30年位前から(平成になってから位)
前々回のブログにも書きましたが
防湿フィルムを敷く方法が出て来て
今では
キソパッキンによる
ベタ基礎が
床下湿気対策も考慮した工法
として主流になっています。
そもそも
日本の住宅の変遷は
幕末から昭和25年の建築基準法が施行されるまでの間
一般の住宅では
掘立て造り(礎石とか基礎が無い)の住宅か
石場建てが主流と考えられています。
この石場建ての歴史は
古くは
伊勢神宮とか法隆寺などの足元廻りで見る事が出来ます。
今で言えば(分かり易く言えば)
伝統構法と呼ばれる田舎の住宅を思い出して頂ければ
ある程度分かると思います。
昭和25年から(建築基準法の施行)
大体10年周期で昭和55年までに
壁量の強化とか
基礎の布基礎化などを経て
昭和56年(1981年)に新耐震基準
そして
平成12年(2000年)に俗に言う2000年基準が
今の耐震基準の元になっています。
この様な
日本の住宅の変遷から考えて
今日の本題
<床下の湿気対策は必要?>のお話をします。
ベタ基礎かつキソパッキン工法
が主流になっているのに
何故
床下湿気対策が必要なのかって思いませんか?
今の床下湿気対策は
地面からの湿気に対する対策ではなく
どちらかと言うと
住宅の断熱性能が向上した為に
湿気対策=結露対策
に変わって来ていると考えます。
つまり
「床下の湿気対策」では無くて
「床下の結露対策」が必要なのです!
チョット拍子抜けしました?
ゆえに
Y&Y住宅検査では
新築住宅または築年数が比較的浅い
住宅診断の場合
床下に入っての検査に於いて
断熱材の設置に対するすき間の有無の検査を
何処よりも厳しく検査をしています。
何故かと言うと
住宅の断熱性能が上がった為に
部屋内の断熱性が良くなり
床下と部屋内の温度差が大きくなる事で
少しでも断熱材の隙間が有った場合は
その部分に結露が発生し
それが常時化すると
カビまたは腐朽菌の発生を促し
建物の耐久性を損なう事になるからです。
今迄のブログでは
この耐久性を損なう原因として
多くのページを使って
外壁通気構法の不適合事例も挙げています。
今日のお話は、少しは参考になったでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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