2021/08/10
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<車庫天井点検口から見た不適合事例として>についてお話をします。
1階に車庫が有る
新築分譲住宅を購入する場合は
今からお話する部分を
必ず
住宅診断を依頼して
検査される事をお勧めします!
今日は
「住宅診断」を実施しないと
発見できない不適合事象のお話をします。
と言っても
今からお話する事例を見て
不適合事例だと分かる
インスペクターが果たして何人いるだろうか?
下記1枚目の1階平面図に
赤い線の矢印で示している車庫と屋内の間の外壁部分を
車庫天井点検口から見た写真が
最初の写真です。
この写真の場合は
防水透湿シート張り未済工事(寸足らず)です。
防水透湿シートを梁まで張り上げていませんね。
それと
壁の袋入りの断熱材(ロックウール)も
ポリエチレンフィルムで覆われていません。
この断熱材の入れ方も不適合になりますね。
下記写真の場合は
梁までキチンと防水透湿シートを張っています。
2枚の写真を見て
違いが分りましたでしょうか?
では何故
防水透湿シートを梁まで張り上げないといけないのか?
簡単に説明すると
車庫の天井部分は
2階の床から見ると
外気に接している空間になり
たまたま
車庫が有るから車庫の天井を張っているだけ。
実際には
雨水が降り込む事は無いでしょうが
普通の外部の外壁と同じ要領で
防水透湿シートを張らなくてはなりません。
住宅の耐久性の観点から見ても
特に
冬の季節には
室内外の温度差による
外気の湿気が部屋内に入って
壁内結露を起こり易くなります。
どうですか?
この不適合事例を指摘する
インスペクターは
果たして居るかな?
今日の纏めとして
新築分譲住宅だからこそ
「住宅診断」が必要なのです。
建築基準法違反は
特に
屋根裏の外壁防火認定不備などは
確認検査機関が検査をしない
いわゆるフリーパスなのです。
つまり
誰も検査をしていないのです。
その他にも
フラット35Sの木造住宅工事仕様書違反は
小屋裏換気口の設置不備
瑕疵保険の設計施工基準は
外壁通気構法による排気部分の金物の不設置
言えば切が有りませんが
ホント
誰も検査をしないから
不適合事例が
野放し状態になっています!
新築分譲住宅を契約する前には
必ず「住宅診断」を実施しないと
泣き寝入りまたは後悔しますよ!
ただし
建築基準法、フラット35S、瑕疵保険の設計基準が
分かっているインスペクターに依頼して下さいね!
今日のお話は、少しは役に立ちましたでしょうか?
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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