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新築住宅のホールダウン金物として

このブログは

住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を

住宅診断の一環として

住宅を購入または計画中の方が

泣き寝入り(又は後悔)しない様に

注意喚起の為にアップしています。

 

今回は、<新築住宅のホールダウン金物として>についてお話をします。

注文住宅を検討している方は

基礎工事の

立上りコンクリートを打設する前に

アンカーボルト及びホールダウン金物の検査を

図面チェックも含めて

インスペクターなどの第三者に

依頼した方が安心なのかな?・・・・

 

今日のお話は

基礎のホールダウン金物の件での

電話相談のお話です。

例えば

15kNのホールダウン金物を設置するのであれば

㈱タナカの製品を使用した場合

「ビスどめホールダウンU15kN」を

基礎に埋め込んで柱と接続しますが

今回の工務店の相談は

下記資料の

オメガコーナー15kNが使用できないか

という相談でした。

つまり早い話が

ホールダウン金物を設置忘れしたという事です。

 

【オメガコーナー20kN用の資料】

 

上記資料は

オメガコーナー20kN用の金物ですが

15kN用も

上記資料に記載されている様に

「80角座金」を使用した場合は

1階柱脚部分のホールダウン金物と

同等の扱いが出来るかどうかの相談でした。

最初は

オメガコーナー金物は

既存住宅の耐震補強で使用する金物と思っていたので

この金物で有れば

引張りの力に対しては

何も作用しないからダメとお話をしました。

なので

筋違いを移動して

計算上でホールダウンを使用しない方法を考えてみたら

というアドバイスをしたのです。

がしかし

気になったので

確認検査機関の3社に電話で聞いて見ると

何と

管理建築士が良いと判断するのであれば良いですよ!

とか

ホールダウンでないとダメですと言う検査機関も有り

何じゃこれってなって

直接

金物メーカーのタナカへ電話して聞いて見ました。

で分かった事は

ハウスプラス確認検査㈱による

接合部金物試験済み商品なので

建築確認申請を審査する

建築主事の判断次第という事が分かりました。

法的な根拠としては

平成12年5月31日建設省告示第1460号

の表3の中の(と)の所に記載しています。

簡単に書きますと

「15kNのホールダウン金物と同等以上の接合方法としたもの」

に当てあまると考えている様でした。

という事が分かったので

その工務店に

建築確認申請を審査している建築主事に

上記の資料を持って行って

確認して見れば良いのでは?と伝えました。

果たして

どうなったのか結果を聞きたいですね!

しかし

実際に考えてみて

ホールダウン金物を設置する箇所には

「筋違い」が有ります。

その事を考えると

どうしても引っ張りの力が作用すると考えますので

基礎に埋め込んで引張りに抵抗する

ホールダウン金物の方が安心ではないかと

個人的には考えます。

この代わりになるものが

「80角座金」という事なのでしょうね!

因みに

後日連絡が有って

確認検査機関の方のOKを貰いましたと

連絡が有りました。

取り敢えずは問題解決です。

今日のお話は、少し専門的になりましたね!

結局

オメガコーナー金物を使用出来たとしても

建築基準法に違反していなくても

それはあくまでも応急的な措置

住宅の為にはマイナスになると考えます。

ゆえに

ホールダウン金物を忘れずに設置しましょう!

というお話でした。

今回は、これで終わります。

 

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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、

ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、

もし不適合事象が有れば、

その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、

不同沈下などの傾きが有れば、

建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、

より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、

お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に

説明するサービスを提供させて頂いています。

ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、

安心とは、不適合事象が無い事で安心。

納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。

住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。

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