2021/09/17
このブログは
住宅診断及び住宅設計を通して知り得た情報を
住宅診断の一環として
住宅を購入または計画中の方が
泣き寝入り(又は後悔)しない様に
注意喚起の為にアップしています。
今回は、<「建物状況調査」などのインスペクションは安心?>についてお話をします。
中古住宅の購入を考えて
色々と現地を見に行かれると思いますが
下記写真の様な事象が確認された場合は
是非
Y&Y住宅検査と同じ考え方で
「住宅診断」を実施するインスペクターに
「住宅診断」を依頼して下さいね!
今迄
インスペクションの主流と考えられる
「建物状況調査」などの検査は
買主側にとって意味(メリット)が無いと
このブログに何回も記載しています。
何故ならば
この「建物状況調査」などの調査方法は
建物の表面を調査するだけです。
つまり
判定基準以上の劣化事象の箇所を
報告書に記載するだけのインスペクションです。
このインスペクション内容は
国土交通省が纏めて作成したのですが
買主側にとっては「有害」そのものです!
今回は
その理由を話をするのではなく
上記写真の不具合事象からお話をしてみます。
では始めますね!
上記写真のひび割れの場所から考えて
ひび割れ幅を計測する事が出来ません。
「建物状況調査」などの報告書であれば
良くて
何処そこの軒裏にひび割れが確認出来ますと
報告書に書かれるくらいで
ただそれだけです!
建物の隣地がどの様になっているか等は
検査項目には有りません。
例えば
上記4枚目の写真を見て下さい!
建物の近くに有る
敷地より低い法面の写真です。
上記3枚のひび割れ写真の共通する事は
建物の近くに
敷地よりも低い法面が有る事です。
もう一つの共通点は
建物の傾斜傾向が
この法面側に傾いています。
何を言いたいかは
このブログを読まれている方は
もうお分かりですね!
では
初めて読まれる方の為に説明します。
この軒裏のひび割れの写真は
全部違う建物です。
この軒裏のひび割れの原因として考えられる事は
「敷地より低い法面」と「地震」です。
地盤補強をしていなければ
敷地より低い法面が建物の近くに有れば
そちらの方へ不同沈下する事は
想像できると思います。
それだけでは
軒裏のひび割れの原因とするには
今一説得力が弱いですね!
不同沈下だけでは
軒裏にひび割れが入る事は考えにくいです。
では
地震で建物下の地盤が揺れて
敷地より低い法面の方へ不同沈下して
尚且つ
建物全体が揺れた事で軒裏モルタル仕上げに
ひびが入ったと考えた方が
すんなりと腑に落ちると思いますが
皆さんはどう思われますでしょうか?
ここ迄を
買主側に説明する事が出来れば
不安無く
買う買わないの判断が
ハッキリと出来るのではないでしょうか?
これを間違わないで(勘違いしないで)欲しいのは
Y&Y住宅検査が実施する
床・壁の傾斜チェック図面を作成する事で
建物全体の傾斜傾向が分かります。
その計測結果を纏めたチェック図面から
法面側に不同沈下していれば
その様にお話をしますし
その傾斜傾向の度合いも一緒にお話します。
この傾斜傾向の説明を
ただ単に不安を煽ると言う人がいますが
この中古住宅を購入して
何か有った場合に困るのは買主側です。
ゆえに
この傾斜傾向は
必ず説明しなくてはならないと考えています。
それを
「建物状況調査」の様な
劣化事象の有無だけを記載した報告書で
買主側に
自分で報告書を読んで判断しなさいと言うのは
インスペクターの責任放棄と考えています。
☝ ☝ ☝
国土交通省は責任放棄ではないと考えている?
買主側が自分で判断し易い様な報告書を作成する事が
プロのインスペクターと考えます!
あくまでも
第三者性を遵守する事が大前提ですが!
今回の纏めとして
軒裏のひび割れの原因を
色々な角度から連想して
結論を出して報告書を作成する事は
常に
不具合事象の原因を考えながら
インスペクションを実施していなければ
いくら場数を踏んだとしても難しいでしょうね!
今回は、これで終わります。
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「Y&Y住宅検査」が お客様に提供させて頂くサービスとは、
ただ単に不適合事象の有無を調査するのではなく、
もし不適合事象が有れば、
その原因をより詳しく目視の範囲内で追及し、
不同沈下などの傾きが有れば、
建物全体の傾きなどの傾斜傾向を図面にて表現する事で、
より分かり易く建物の現況を報告書に纏め、
お客様が、安心・納得して購入する事が出来る様に
説明するサービスを提供させて頂いています。
ここでの「安心・納得」とはどの様な意味なのかと言いますと、
安心とは、不適合事象が無い事で安心。
納得とは、不適合事象が事前に分かる事で納得。
住宅診断とは、この二つを得る為の手段だと考えています。
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