2018/02/24
今回は、中古住宅を安心・納得購入する為に必要な、ホームインスペクション(住宅診断)についてのお話をします。
「住宅診断」の考え方として
中古住宅を購入する時に、その建物に瑕疵や欠陥が隠れていないかどうかが不安になります。
その不安を最大限緩和させる事が出来るのが、ホームインスペクション(住宅診断)です。
不安を最大限緩和させるとは、一体どう言う事なのか?
住宅診断の基本的な方法は、
目視主体(唯一、精密機器として使用されるのはレーザーレベル)の建物の調査です。
住宅診断は、よく健康診断に例えられます。
つまり、体のどこかに悪い箇所が有るかどうかを、簡単な聴診器などで診察していくのと同じ事です。
もし、悪い所が発見されたら、その原因がハッキリさせる必要がある場合は、次に精密検査をして、
その悪い所を直して健康な生活を送る事が出来るのです。
住宅診断も同じです。
悪い所が発見されれば、その原因を目視で判る範囲で特定し、
その悪い所を直す事が出来るのか、直すとしたら概算でどのくらい費用が必要なのかなどを診断します。
もっと詳しく知りたい時は、精密診断(耐震診断など)をして行きます。
人間にとって健康診断が非常に大切な事と同じように、
建物にとって、特に中古住宅を購入する前には、
ホームインスペクション(住宅診断)が大切な事がお分かりになりましたでしょうか?
住宅診断で大切な事とは
最近は、「インスペクション」という言葉が氾濫しています。
「既存住宅瑕疵保険加入の為の検査」もインスペクションの一つです。
更に、宅建業法改正に伴う「建物状況調査」もインスペクションの一つになります。
ここで、大切な事は何なのかをお話していきます。
そもそも「住宅診断」とは、中古住宅を購入する前に、建物の調査をして、
安心・納得して購入する為の手段です。
にも関わらず、
中古住宅で一番瑕疵、欠陥が発見される床下、屋根裏に入っての詳細調査をしない
インスペクションがまかり通っています。
事の発端は、国土交通省が平成26年に施行した「既存住宅インスペクション・ガイドライン」に、
床下、屋根裏に入っての詳細調査をオプションにした事が原因です。
これを錦の御旗として、
民間企業が買主目線ではなく、売主目線でインスペクション費用のコストを下げたインスペクションの例が、
「既存住宅瑕疵保険加入の為の検査」です。
宅建業法改正に伴い、今年の4月から始まる「建物状況調査」も同じく
床下・屋根裏に入っての調査をしない売主目線のインスペクションです。
皆様に特に理解して頂きたい事は、
買主様にとっては、中古住宅を安心・納得して購入する為に、
不動産業者様にとっては、中古住宅の流通促進を目指すのであれば、
床下・屋根裏に入っての調査をホームインスペクション(住宅診断)を依頼して欲しいのです。
今回は、これで終わります。