2018/04/01
今回は、4月よりスタートする「安心R住宅」についてお話をして行きます。
4月よりスタートするのは、他に宅建業法改正に伴うインスペクション業者の斡旋の可否もスタートします。
最初に結論として
「安心R住宅」も宅建業法改正に伴うインスペクション業者が実施する「建物状況調査」のどちらも
売主サイドの為に作ったと思われても仕方がない国土交通省が決めた施策です。
説明では、如何にも買主サイドが安心して買える中古住宅を目指しているかの様な、内容ですが、
実際は、全くそうでは有りません。
「建物状況調査」より良い事は、既存住宅売買瑕疵保険の検査基準に適合している事だけです。
何故、売主サイドの施策と考えるのか
■その理由として
そもそも、既存住宅売買瑕疵保険の検査基準とは、
中古住宅で瑕疵が発見される可能性が最も高い床下・屋根裏に入っての調査をしなくても良いのです。
その調査をしないで、リフォーム工事をして表面だけ検査基準に適合させて綺麗に仕上げて販売する事は、
結果的に、買主サイドを騙して販売をしている事(詐欺)と同じ行為だと私は考えています。
今回取り上げた「安心R住宅」は、
中古住宅の販売業者が、既存住宅売買瑕疵保険の検査基準に沿った?リフォーム工事をしている事が基本です。
裏を返せば、リフォーム工事をする事で、家の表面的な印象を良くしているだけです。
リフォーム工事をしていない場合は、リフォーム費用を含むリフォーム提案書が有ります。
これも裏を返せば、リフォーム工事をすれば販売金額が上がり売れないと判断した建物に過ぎないのです。
これが「安心R住宅」が、売主サイドの施策だと私が考える理由です。
■国土交通省が出している「安心R住宅」制度について
まんがでわかる安心R住宅
これでわかる安心R住宅調査報告書
追伸として
上記の説明の中に、
◇新耐震基準に適合
◇既存住宅売買瑕疵保険の検査基準に適合
となっていますが、
既存住宅売買瑕疵保険に加入する為の条件には、新耐震基準に適合していなければなりません。
新耐震基準に適合という文言が必要なのか?
如何にも「安心R住宅」は、安心ですよと言う、印象操作に過ぎません。
最後に、
買主様が安心・納得して中古住宅を購入する為には、
床下・屋根裏に入っての調査が有る、「住宅診断」を依頼して下さい。
今回は、これで終わります。