2018/04/27
今回は、築23年の軽量鉄骨住宅の住宅診断事例についてお話をして行きます。
この建物は、スムストックの商標で物件紹介されていた為、物件を見に行ったそうです。
スムストックにも関わらず建物の傷みが気になり、不安になって住宅診断の依頼を頂きました。
気になる事象として
①ガス給湯器からの漏水
◆原因
冬の時期に、空家にも関わらず通水していた為に、給湯器の給水管が凍結し破裂したものと考えられます。
②天井の断熱材が乱れている
◆原因
新築工事時に電気工事屋がと思いましたが、
おそらく、何かのメンテナンスで入った電気工事屋が天井断熱材を乱したのではないかと考えます。
電気配線が有るところは全てわやくちゃなな状態です。
③床下基礎のひび割れ
◆原因
その他に0.50mmクラックが3箇所確認されましたが、
床・壁の傾斜測定結果、6/1000以上の傾斜は測定されず、
不同沈下は今のところ無いと思われます。
約90cmの里道を挟んで深さ1mの水路が有りますが、原因がその水路とは考えにくいと思われます。
取敢えず近々に建物に影響を及ぼすクラックでは無いと考えます。
コンクリートの収縮クラックでも無いと思いますが、原因は残念ながら判りませんでした。
④床下トイレの排水管が逆勾配
◆原因
明らかに、給排水業者の施工ミスです。
⑤コンクリートブロックガラの散財
堀ゴタツ廻りの床下にコンクリートブロックガラが散財している。
◆原因
新築工事時に掘りゴタツ工事を施工した時のコンクリートブロックの破片をそのままにした事が原因と考えられます。
⑥クローゼットドア取っ手のクギの出
◆原因
新築工事の施工未済と思われる。
総合判定として
総合判定としての結論は、
スムストックとは、定期点検の履歴、メンテナンスの履歴がハッキリしている事が条件と思われるのですが、
この建物は、スムストックの条件に当てはまらないにも関わらず、スムストックとして物件紹介が出ていました。
結局、23年間外壁のメンテナンスをした形跡も無く、メンテナンスをしていなかった為、
依頼者は、購入されませんでした。
この家は、床の傾斜などの大きな問題は無かったので、
メンテナンスをシッカリしていれば売れていたと思われます。
今回は、これで終わります。